潜水調査を終え、昨日(6/20)伊左治さんと「刻む会」で今後の検討を行った結果、以下のことを決めました。
7月29日~31日は、潜水して奥に進むことを目指すのではなく、次回、次々回の潜水調査の準備としての潜水を実施します。
準備の内容は下記です。
・坑内へ設置するシリンダーの準備
・坑内へのシリンダーの設置
これらの準備が必要になった理由としては、
・順調に奥まで到達できたため、さらに距離を延ばすためには、リブリーザーに障害が発生した際の緊急脱出用のガスを坑内に設置する必要があること
・水深が想定以上に深く、窒素酔い(不活性ガスによる麻酔作用)を軽減するため、ヘリウムを混合したトライミックスというガスを使用する必要が生じたこと
・水深が想定以上に深く、減圧(浮上する前に、体に溶け込んだ窒素などを排出する作業)の時間が伸びるため、減圧用の酸素などの準備が多く必要になったこと
などがあげられます。
また、坑内の水平面の水深はおよそ42mであり、その水深で2時間半(150分)程度の潜水をすると、その潜水時間に加えて浮上時に200分程度の減圧が必要になります(すなわち、総潜水時間は150+200=350分程度が想定されます)。
この減圧時に誤って浮上してしまったり、減圧時間が不足したりすると、減圧症という病気を引き起こします。
減圧の200分はピーヤの中で滞在することになるため、ピーヤ内にも減圧を安全に実施できる場所を設置する作業を行うことにしました。
これらの長時間の潜水のための準備は、まさにご遺骨に近づいてきたからこそであり、十分な安全対策をとって進めていきたいと考えています。
従って、7月の日程を安全対策の準備に充て、8月初旬の6日から8日を第5次潜水調査、8月24日から26日の日韓潜水調査を第6次潜水調査とします。
8月の2回の調査はルートの捜索に加えて遺骨収容を直接的な目的とします。
報道や応援いただく市民の方々は、7月の準備の日程ではなく、8月の2回の調査にお越しいただければ幸いです。