2月7日の彼の不慮の事故を受け、8日には台湾から奥様と友人の皆様が、9日にはアメリカからご子息が来日され、ご遺体と面会されました。
そして10日には司法解剖が行われ、海上保安署より解剖結果の報告があり、それによると高酸素状態による溺死(推定)とのことでした。
11日には、ご遺族の強いご希望により、日本で焼骨を行い静かにお見送りしたいとのことで、ご遺族、ダイバーの皆様、「刻む会」の地元メンバー等に加え、ラサール石井議員にもご参列いただき、葬儀を執り行いました。
葬儀に際し、駐日本国大韓民国特命全権大使・李赫様より供花を賜り、また駐広島大韓民国総領事・姜鎬曽様からは供花とご参列をいただきました。
特に姜鎬曽総領事様には、7日の追悼式にもご参列いただいており、事故発生時には緊急搬送された病院で、ウェイ・スーさんの回復を共に最後まで祈ってくださいました。お心遣いに心より感謝申し上げます。
ご遺族からは、ビクターさんが生前この地を訪れていた理由として、「より多くの方々の力になりたい」という強い思いがあったことが伝えられました。
今回の事故は単発的な事象であり、今後同様の事故が起きないよう、安全確保を徹底したうえで活動を継続してほしいとのご意向が示されています。
一方で、今回の事故と長生炭鉱の歴史的課題や追悼の場とは切り離して考えてほしいとの明確なご希望があり、慰霊碑や追悼ひろば等にビクターさんに関する物品を設置したり、名前を刻んだりすることは控えてほしいとの要望をいただきました。誤解を招くことを避けたいという、ご遺族の強い思いによるものです。
また、刻む会の活動を継続するためには、今回の件について事実を正確に伝えることが重要であるとのご意見もいただいています。ご遺族は、故人の遺志を尊重しつつ、活動が安全に、そして適切な形で続けられることを望まれています。
ご遺族の思い(通訳の方の発言・録音起こし)
「ビクターさん、生前なぜここに来たかというと、より多くの方々に手伝いしたいというところがあるので…こうした事故が起きたんですけれども、こういった単発の事件でもありますし、こういった事件を起こさないように二人目の犠牲者が出ないように、安心・安全保全したうえで、活動できれば、こういった活動はとても有意義なところなので、ぜひ活動を続けていただきたというところです。慰霊碑のところへは置かないでください。刻まないでください。誤解を招くことはされたくないので。
この話は、公開しないと刻む会の活動が進まないので、できるだけ事実だけ伝えていただければというところです。」
刻む会としての今後の方針について、ご遺族は傷心の中にもかかわらず、私たちの活動をご理解いただき、ありがたいお言葉を頂戴したことに感謝に堪えません。
長生炭鉱の日韓ご遺族の皆様とも意思疎通を図りながら、この活動がここでとどまることなく歩み続けるよう努めてまいります。
そのうえで、どのような方針がより良いものとなるかについては、少しお時間をいただくことになると思います。ここまで支えてくださったすべての皆様に感謝申し上げ、共に進むことを誓います。
本日13日、福岡空港にてご遺族とご遺骨を無事にお見送りすることができましたことを最後に報告します。
2026年2月13日
代表理事 井上洋子
追伸:この発信は刻む会として組織的合意がなされたものではなく、代表の任に就いている井上洋子個人がウェイ・スーさんとご遺族が帰国されたことにあたり発信するものです。
